「なぜそんな事も分からないの!?」を考える
MATLAB Coderの件も気にしつつ、ping代わりにしょうもない小ネタを。(忙しい!忙しい!忙しい!)
ウチは、田舎の小さな小さなソフト屋さんなわけですが、ソフトというのは頭を使います。物事を理解して、判断して、お客様のお役に立つような何かを作っていきます。
そんな仕事をしていると、「このロジックはどう実現したらいいだろう?」とか、「なんで、こんな現象がおきているんだろう?」とか、他人と議論しないといけないときがあります。運が良ければサクサクと話が進みますが、そういうケースばかりでもありません。
何かを説明したり、判断を求めたりしても、なかなか思うような反応が得られないとき、「なぜそんな事も分からないの!?」などという、とてもとても傲慢な考えが頭をよぎることもあります。
しかし、こう考えるようになってから、ずいぶん物事がうまく運ぶようになったと思います。
「こうだよね」という判断をするにあたって、これまで得た経験や知識をもとに理論を組み立てて判断を行っている、と考えます。
知ってれば、まずそう判断するはず。そう判断できないのであれば、何か知らないことがあるはず。(あるいは、知識を整理していないがために、その事に思いが至っていない)
そう考えると話は簡単で、「いったい、どういう知識をあげたらいいのかな?」と考えます。そう自分に問いかけると、自分でも意外なものを判断基準にしている事が分かって面白いのですが、とにかくそれを考えます。
「何を知ってたら、判断できるようになるかな?」「自分がこう判断してるのには、どんな背景があるのかな?」といった自問自答をして、その結果を相手に説明します。あるいは、相手がちょっと混乱してるなと思ったら、知識を整理するのを手伝います。
するとあら不思議、「なんだ、そういう事なら、たしかにそうなるよね」と判断してくれるようになります。今までがウソみたい!
単純な話だったんですね。
あと、この事から強く思うのは、「常に私のほうが知識が多い、なんて事はまずあり得ない」。それはすなわち、「常に自分の方が正しい、なんて事はまずあり得ない」という事にもつながります。まー、こう書くと当たり前すぎてアレですね。そう思うと、「なぜそんな事も分からないの!?」なんて考えは慢心の極みだなー、なんて思います。